【重度重複学級】連絡帳の書き方3つのコツ!「何を書けばいい?」を解決する実践ガイド

先生のココロ

特別支援学校の重度重複学級で、毎日の連絡帳に何を書けばいいか悩んでいませんか?

この記事では、肢体不自由特別支援学校の重度重複学級での経験をもとに、連絡帳を「義務的な報告」から「保護者との信頼を築くツール」に変えるための3つのコツをお伝えします。

重度重複学級の連絡帳は「何を書けばいいかわからない」が最大の壁

私が初めて重度重複学級の担任になったとき、最初にぶつかった壁が連絡帳でした。

「今日は何を書こう……」

毎日この問いと向き合っていたのを覚えています。

特に苦労したのは、表情の変化を読み取るのに工夫がいる子どもたちの連絡帳です。

笑っているのか、心地よいのか、不快なのか。その子なりのサインを見つけるまでに時間がかかります。

サインが読み取れなければ、連絡帳に書ける内容も見つかりません。

これは以前お伝えした保護者対応の悩みとも共通しています。子どもの姿が見えなければ、保護者に伝える言葉も見つからないのです。

しかし、経験を重ねる中で、連絡帳の書き方に3つのコツがあることに気づきました。

コツ① 子どものポジティブな変化にフォーカスする

重度重複学級の子どもたちの多くは、肢体不自由があることで、学校であったことを自分の言葉でお父さんやお母さんに伝えることが難しいです。

保護者にとっては、我が子を毎日学校に送り出しているけれど、学校で何をしているのかがわかりにくい。そんな状況にあります。

だからこそ、連絡帳ではできるだけ子どものポジティブな変化にフォーカスして書くことを意識しています。

例えば、こんなふうに書きます。

  • 「音楽の時間、〇〇の曲の△△のフレーズになると笑顔が見られました」
  • 「感覚遊びの場面で、右手を元気に動かして楽しそうな様子でした」

大切なのは、「楽しそうでした」だけで終わらせないこと。どの場面で、どんな様子が見られたかをできるだけ具体的に書くことです。

そうすることで、保護者が学校での我が子の姿をイメージできるようになります。

連絡帳に子どもの様子を具体的に書いている

ネガティブなことはどう書く?

とはいえ、体調の変化やうまくいかなかった場面など、伝えなければならないこともありますよね。

そんなときに私が意識しているのは、最後はポジティブな様子で締めくくるということです。

ネガティブな場面をありのまま書きつつも、その後の持ち直した様子や、別の場面でのよい姿を添えます。

連絡帳を読み終えたときに、保護者の気持ちが前向きになれるような流れを意識しています。

コツ② 書く場面を1〜2に絞る

初任の頃、ベテランの先生からこんなアドバイスをもらいました。

「保護者は学校での子どもの様子を知ることができないから、できるだけ授業の様子を詳しく書いた方がいいよ」

そのアドバイスを素直に受け取り、全ての活動の様子をできるだけ詳細に書こうとしました。

すると、どうなったか。

連絡帳を書き終えるまでの時間が膨大になり、次の活動に支障が出てしまったのです。

ここで大切なことに気づきました。特別支援学校の重度重複学級では、連絡帳は子どもが登校している指導中に書くものです。一番大事にしなければいけないのは、子どもの活動の時間だということです。

それ以来、私はその日の中で特に印象に残った子どもの様子を1〜2場面に絞って詳しく書くようにしています。

その他の活動については、1日の体調の変化やどんな授業をしたかをさらっと書きます。

このバランスなら、保護者に子どもの様子を生き生きと伝えつつ、子どもの活動時間もしっかり確保できます。

教員経験を重ねる中で実感した、私にとってのベストバランスです。

コツ③ 単元の変わり目に授業の狙いを伝える

連絡帳には日々の様子だけでなく、授業の狙いや目的を書くことも大切だと感じています。

私は毎日書くわけではありませんが、単元の変わり目のタイミングで「今回の授業ではこんなことをねらいとしています」という内容を連絡帳に添えるようにしています。

なぜこれが大切なのか。それを実感したエピソードがあります。

ある年の10月の授業参観でのことです。

普段はほとんど来校されない保護者が、授業を見た後にこう言ってくれました。

「今までは学校に行って、ただ遊んでいるだけだと思っていました。でも今年の様子を聞いて、目的や狙いを持って授業をしていて、お勉強しに行ってるんだなということがよくわかりました」

この言葉は、今でも強く印象に残っています。

肢体不自由特別支援学校の重度重複学級の授業は、絵本の読み聞かせや楽器遊び、感覚遊びなど、一見すると「ただ遊んでいるだけ」に見えやすいものです。

これは保護者だけでなく、教員であっても同じことが言えます。

同じ活動でも、狙いや目的がなければただの遊びになります。でも、そこに明確な意図があれば、それは授業です。

連絡帳を通じて授業の狙いと子どもの様子を伝え続けたことで、この保護者は授業参観の場でそれを実感してくれたのだと思います。

授業参観で保護者と先生が話している

まとめ——連絡帳は保護者との信頼を築く毎日のチャンス

特別支援学校の重度重複学級における連絡帳の書き方のコツをまとめます。

  1. ポジティブな変化にフォーカスする——どの場面で、どんな様子が見られたかを具体的に
  2. 書く場面を1〜2に絞る——子どもの活動時間を確保しつつ、保護者に伝わる内容に
  3. 単元の変わり目に授業の狙いを伝える——「ただの遊び」を「授業」として理解してもらう

連絡帳は毎日書くものだからこそ、義務に感じてしまいがちです。

でも、見方を変えれば、保護者と子どもの成長を共有し、信頼関係を積み上げていく毎日のチャンスでもあります。

まずは明日の連絡帳から、1つだけ「その子のポジティブな変化」を具体的に書いてみるところから始めてみませんか?

連絡帳だけでなく、日々の保護者対応全般のコツもあわせてご覧ください。

また、子どもの微細なサインを読み取る力を高めたい方も参考になると思います。

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